赤ちゃんの体温調節機能は、大人ほど発達していません。夏の汗ばむ日や冬の肌寒い日など、赤ちゃんが快適に過ごすためにはどんなことに気をつけるとよいのでしょうか。この記事では、赤ちゃんがいる家庭で覚えておきたいエアコンの使い方について、理想的な温度や湿度を解説します。
赤ちゃんが過ごす部屋でエアコンを使っても大丈夫?
- エアコンを使っても問題ない
- 赤ちゃんの体は環境の変化にとても敏感に反応しやすく、体温も変化しやすい
- たとえば、室内にいるのに熱中症の症状が出やすいなど、大人と比べて環境の変化に強くない
- エアコンで快適な室温を保つことは、赤ちゃんの体調を守ることにもつながる
使用時のポイント
- 温度調節をこまめにする
- 風が赤ちゃんに直接当たらないようにする
- 定期的に掃除して清潔にする(2週間に1回を目安に)
エアコンのクリーニングを怠ると、吐き出されたホコリや繁殖したカビがアレルギーを引き起こす可能性があります。
エアコンを頻繁に使う季節、特に気をつけることは?
夏のエアコン
- 室温26~28℃、湿度60%を目安に調節する
- 直射日光が当たらないよう、カーテンなどを活用する
- 扇風機のやさしい風を活用する。ただし風が直接当たらないよう注意
室内と外との温度差が大きいと外出時に赤ちゃんの負担になる可能性があります。エアコンを効かせすぎないよう気を付けましょう。
冬のエアコン
- 室温20~23℃、湿度60%を目安に調節する
赤ちゃんは布団を蹴ったり、布団から体をよじらせたりする動きをしますが、暑がっているとは限りません。室温などを確認しながら、赤ちゃんにとって快適な環境を整えましょう。
湿度にも気をつけたほうがいい?
夏の湿度コントロール
- 夏の快適な湿度は40~60%が目安
- エアコンの除湿機能を活用する
- 寝具をこまめに洗濯する
夏に湿度が高い状態が続くと、カビやダニが繁殖しやすくなります。これらはアレルゲンとなり、アレルギーを発症する可能性が高くなるので注意が必要です。また、就寝環境の湿度にも気をつけましょう。寝ている間は汗をかきますので、ベッドなどに湿気がたまりやすくなっています。
冬の湿度コントロール
- 冬の快適な湿度は40~60%が目安
- 加湿器で乾燥対策する
- 赤ちゃんのスキンケアをする
湿度が40%以下になると、肌や喉の乾燥、風邪などのウイルスの活発化を招きます。
まとめ:エアコンを上手に活用して、赤ちゃんの体温を管理しましょう
- 赤ちゃんの体温調節機能は未熟なため、少しの環境変化にも敏感に反応して体温が変化してしまう
- エアコンを使用するときの注意点を守り、赤ちゃんにとって快適な環境を保つことが大切
- 部屋の冷やしすぎ、暖めすぎに気をつける
医師から薬剤師の方々へコメント
前田 裕斗 先生
この記事にもあるように、温度だけでなく部屋の湿度にも気をつけてエアコンを使いましょう。適度な温度・湿度に保つことができれば、エアコンは強い味方になってくれます。