二日酔いの頭痛にロキソニン®を飲んでもいい?

頭痛がひどいときに、ロキソニン®やバファリンを飲んだことのある方は多いと思います。では、これらの薬は二日酔いによる頭痛に飲んでも効き目を実感できるのでしょうか。服薬に伴うリスクも併せて解説します。

二日酔いの頭痛にロキソニン®を服用してもいい?

  • ロキソニン®は、鎮痛作用のあるロキソプロフェンナトリウム水和物を主成分とする鎮痛薬
  • 二日酔いによる頭痛にも効果を発揮することがあるが、吐き気などの胃腸症状を悪化させる可能性があるため、二日酔いに伴う胃腸症状がある方にはあまりおすすめできない

薬は服用後、肝臓で代謝されます。二日酔いのときの肝臓はすでにアルコールの分解で負担がかかっているため、ここに薬の代謝が加わるとさらに負担をかけてしまう恐れがあります。

また、飲酒後の胃腸はアルコールの影響ですでに荒れていることも、ロキソニン®の副作用が出やすくなるリスクを高くします。ロキソニン®の副作用として、胃痛や吐き気を引き起こすことが知られていますが、飲酒によって胃が荒れていると副作用が出るリスクが高くなるのです。

バファリン®︎やカロナール®なら服用できる?

バファリン®︎A
  • 主成分のアセチルサリチル酸(アスピリン)は、二日酔いの頭痛に効果を発揮しやすいと言われている
  • ただし、喘息の持病を持つ方が服用すると発作を起こす恐れがある
  • アスピリンは胃を荒らす作用が比較的強いというデメリットがある
バファリン®︎プレミアム、バファリンルナ®︎i
  • 主成分はイブプロフェンとアセトアミノフェン
  • アセトアミノフェンはお酒と一緒に服用すると肝臓への負担が大きくなるため、飲酒による頭痛を和らげる薬としてはおすすめできない
  • カロナール®やタイレノール®もアセトアミノフェンが主成分のため、飲酒後の服薬にはリスクが伴う

頭痛薬として有名なバファリン®︎シリーズは、種類によって成分が異なる点に注意が必要です。

そもそも、二日酔いの頭痛に鎮痛薬は効かない?

  • 二日酔いによる頭痛は、体内でアルコールを分解したときに生じる「アセトアルデヒド」が脳の血管の周囲の神経を刺激するために起こる
  • 一般的な頭痛(お酒を飲んでいないときに起こる頭痛)とは異なる仕組みで発症するため、二日酔いの頭痛には効果がない、という人も
  • どうしてもつらいときは、ロキソニン®やバファリン®︎A、イブプロフェン配合の頭痛薬に頼ってみるのもひとつの方法ではある

二日酔いの頭痛は、どうやって対処すればいい?

  • 二日酔いの頭痛は体内に蓄積した「アセトアルデヒド」が原因
  • 頭痛を改善するには、電解質が多く含まれた水分をできるだけ多く摂って、アセトアルデヒドの排出を促すことが大切
  • 痛みがひどい場合は無理をせず、横になってゆっくり休んだり、眠ったりするのも有効
  • ズキズキ痛むときは、痛む部位をタオルなどで冷やすと和らぐことも

まとめ:二日酔いの頭痛で薬を飲むと、胃や肝臓にさらに負担をかける恐れがあります

  • 二日酔いによる頭痛は、市販の頭痛薬で緩和できるものの、アルコールの分解で疲弊している胃や肝臓にとってはさらなる負担となる恐れがある
  • どうしても痛みがひどいときは薬を服用しても構わないが、そもそも二日酔いにならないよう、飲酒量を抑えたり、こまめに水分補給したりすることも大切

医師から薬剤師の方々へコメント

前田 裕斗 先生
国立成育医療研究センター フェロー
前田 裕斗 先生

二日酔いの頭痛への対処法という、最も起こりやすい疑問について、実は明確な科学的証拠がないというのが現状です。NSAIDsやアセトアミノフェンの内服で症状が軽快した、という人も少なからずいますが、これは水分補給と時間が経ったことで自然と回復しただけか、もしくはただの思い込みによるものだったりすることもあります。そもそも二日酔いは自然と治るものです。鎮痛剤にはそれぞれ副作用がありますから、まずは安静に、水分補給をしながら過ごすことで回復を待つことを優先し、どうしても症状がよくならないとか、これから大事な用事があるときなど、特別な場合に限って薬を利用するのが無難だと思います。