腟カンジダは、放置していれば自然治癒する?予防するためにできることは?

「腟カンジダになったけど自然に治った」という人もいれば、「腟カンジダは放置しちゃダメ!」という人もいます。腟カンジダになっても、自然治癒することはあるのでしょうか。この記事では、腟カンジダが自然治癒するかどうかとともに、予防法も解説します。

腟カンジダは自然治癒する?

  • 女性の腟には、外から細菌が入ってきて繁殖するのを防ぐ自浄作用がある
  • 軽度の腟カンジダであれば、自浄作用が働いて自然に治る可能性がある
  • ただし、症状が軽いかどうかの判断は難しいため、できるだけ病院で診てもらったほうがよい

腟カンジダはオロナイン軟膏®で治る?

  • 腟カンジダは「オロナイン軟膏®」では治らない
  • 「オロナイン軟膏®」に含まれる殺菌成分(クロルヘキシジン)は、皮膚の殺菌には適しているが、粘膜には強すぎるため、かえって腟や陰部が荒れてしまう恐れがある

自然治癒が期待できない症状は?

  • 強い痛みや痒みがある
  • 性器に炎症が見られる
  • おりものが異常に多い、おりものにカスのようなものが混ざっている

腟カンジダを放置すると、排尿障害やおりものの悪臭、腟カンジダの慢性化といった可能性が高くなります。

先ほども述べたように、症状が軽ければ自然治癒することもありますが、自己判断で放置していると腟カンジダが悪化し、かえって治療に時間がかかってしまうこともあります。少しでも思い当たる症状があるときは、なるべく早く病院に行くよう促しましょう。

妊娠中は腟カンジダになりやすい?

  • 妊娠中は通常よりも腟カンジダになりやすい
  • 妊娠すると女性ホルモンのエストロゲンの分泌が増加したり、腟内のグリコーゲン量も増えたりと、カンジダ菌が増殖しやすい環境が作られるため
  • 特に、妊娠初期はつわりなどで体力の消耗が激しいことや、ストレスや疲労の蓄積で免疫力が低下するため注意が必要

妊娠中に腟カンジダになっても、お腹の赤ちゃんには影響しません。ただ、出産時に腟カンジダを発症していると、赤ちゃんが産道を通るときにカンジダ菌に感染する恐れが高くなります。このため、できれば出産時までに腟カンジダを治す必要があります。

赤ちゃんがカンジダ菌に感染した場合の主な症状

  • 鵞口瘡(がこうそう:生後7~10日頃に口内や股が白くなる病気)
  • 皮膚炎
  • おむつかぶれ

抵抗力を高めれば、腟カンジダを予防できる?

カンジダ菌は体の免疫機能が低下したときや、温かく湿った場所で増殖しやすくなります。以下の3点に気をつけて、腟カンジダを予防しましょう。

1. 栄養バランスのとれた食事と休養

  • 栄養バランスの良い食事と充分な休養をとり、免疫力を下げないようにする

2. 下着は清潔と通気性を重視

  • 化学繊維の下着はむれやすくて通気性が悪く、カンジダ菌が繁殖しやすいため、できるだけ通気性の良い綿の下着を着用する
  • 下着はこまめに替える。特に、濡れた下着や衣類はなるべくすぐに着替える

3. 石けんや入浴剤の使いすぎに注意

  • 石けんや入浴剤は使いすぎると皮膚のバリア機能を弱めてしまい、カンジダ菌に感染する原因になる

まとめ:腟カンジダは軽症の場合は自然治癒することもあるが、放置は禁物です

  • 軽度の腟カンジダであれば自然に治ることもあるが、症状の程度を自分で判断することは難しい
  • 腟カンジダを放置すると症状が悪化し、かえって治療に時間がかかる恐れがある
  • 腟カンジダが疑われるときは、早めに病院で診察を受けるよう促す

医師から薬剤師の方々へコメント

前田 裕斗 先生
国立成育医療研究センター フェロー
前田 裕斗 先生

腟カンジダはカッテージチーズ、酒粕のようなおりもの、そしてかゆみが出ることが特徴です。自然治癒することもありますが、なかなか治らない場合や繰り返すことも多く、適切な治療が必要です。腟錠を入手して自分で治療することも可能ですが、産婦人科に行けば、診察で腟カンジダかどうかを診てもらうことができます。自分では腟カンジダだと思ってもほかの病気の可能性もあります。おりものの異常で思い当たることがある場合は、産婦人科を受診して適切な対処を取ることが大切なことも伝えていきましょう。