季節の変わり目に風邪を引きやすい原因と予防法について

季節の変わり目になると、気をつけていても風邪を引いてしまう方が増えてきます。この記事では、なぜこの時期になると風邪を引きやすいのかや、有効な風邪対策についてお伝えしていきます。

季節の変わり目に風邪を引きやすい原因

  • 一番の原因は、急激な気温の変化
  • 夏の暑さで体がバテ気味なので、免疫力や抵抗力が低下している
  • 秋になって急に肌寒くなるとその気温変化に適応できず、自律神経が乱れて体調を崩しやすくなる
  • 朝晩の寒暖差が大きいために衣服での体温調節がうまくいかなかったり、夏用の寝具を使い続けていたりすることも原因となる

人間は5℃以上の急激な気温の変化があると、自律神経のバランスを崩しやすくなるといわれています。自律神経が乱れると、唾液などの分泌量が減り、口や喉の粘膜が乾燥するために風邪の原因菌やウイルスが侵入しやすくなります。加えて、風邪の原因物質の動きを抑制する免疫細胞の機能も低下するため、ますます風邪を発症しやすい状態になってしまうのです。

夏から秋に引く風邪の特徴は?

  • 喉の痛み
  • 鼻水
  • 発熱
  • 頭痛

春や冬に風邪でも同じような症状が出ますが、夏から秋にかけての風邪で特徴的なのが、喉の痛みが出やすいことです。これは秋口の急な空気の乾燥が原因で、特に口呼吸の人は風邪の原因菌やウイルスが直接喉の粘膜にふれやすくなるため、喉の症状が強く出る傾向にあります。

また、インフルエンザのように高熱に見舞われることは少ないものの、なかなか咳が止まらないなど、それほど強くない症状が長引きやすいのも秋に引く風邪の特徴といえます。

風邪ではなくインフルエンザにかかるケースも

  • 秋の終わりになってくると、今度は乾燥に強いインフルエンザウイルスやライノウイルスなどが流行しやすい
  • 夏の終わりから秋の始めにかけてはまだ湿気もあるため、湿気に強いアデノウイルスやエンテロウイルスなどによる風邪を引くことが多い

ただ、夏や秋のはじめの頃でも、インフルエンザの感染報告がまったくないわけではありません。このため、季節を問わず、常に予防に努めることが重要です。

季節の変わり目に風邪を引かないためには?

手洗い・うがいを徹底する

  • 風邪のウイルスは電車のつり革や階段の手すり、オフィスのドアノブなど至るところに付着している可能性がある
  • 水洗いだけではウイルスを落とせないため、石けんを使って丁寧に洗う
  • 仕上げにアルコール消毒剤を手にすりこむのがおすすめ
  • 風邪が流行っているときや喉が痛いときは、うがい薬を使ってうがいをする

マスクをつける

  • マスクをつけると、乾燥した外の空気から喉や鼻の粘膜を保護できる
  • 就寝中も喉が乾燥しやすいので、マスクをつけて寝るのもおすすめ

こまめに水を飲む

  • 水を飲むと喉や鼻の粘膜が潤い、繊毛活動が活性化し、風邪ウイルスの感染予防につながる
  • できれば20~30分おきに少量の水を飲むとよい

歯を磨く

  • 歯磨きには、口の中の雑菌を除去する効果がある
  • 風邪ウイルスの侵入防止にもつながるので、歯磨きはしっかり行う

体温調節しやすい服装にする

  • 夏から秋にかけては気温の変化が大きい
  • 着脱しやすいカーディガンなど、羽織ものを常に持ち歩くようにする

食事・睡眠・運動習慣を見直す

  • 偏った食生活や夜更かし、運動不足など、生活習慣の乱れは自律神経のバランスの乱れにつながる
  • 栄養バランスのとれた食事、睡眠時間の確保、適度な運動を常に心がける
  • ただし、激しい運動をするとかえって免疫力が低下する恐れがあるため、ウォーキングやストレッチなど軽めの運動がおすすめ

免疫力を上げる食べ物を摂る

  • 人間の免疫細胞のおよそ7割は腸管に集まっている
  • このため、ヨーグルトや納豆など、腸内環境によい食べ物を食べることが風邪予防につながる可能性がある
  • 体温を上げる生姜やねぎ、にんじん、風邪菌の侵入を防ぐニンニクや小松菜などの野菜を食卓に取り入れるのもおすすめ

まとめ:季節の変わり目に風邪を引かないよう、日ごろから対策を

  • 季節の変わり目は気温差や前の季節の疲れが残っていることが多く、風邪を引きやすい
  • 手洗い・うがいはもちろん、マスクの着用や生活習慣の改善など、日ごろから風邪を寄せ付けない対策を心かげることが大事

医師から薬剤師の方々へコメント

前田 裕斗 先生
国立成育医療研究センター フェロー
前田 裕斗 先生

あまりに寒暖差が激しいと、自律神経が適応しきれずに体調を崩す原因となることがわかっています。こうした時期に体調を崩さないための特効薬はありません。自分で意識的に睡眠時間や休息をとり、暴飲暴食を避けるようにしてください。服装なども昼夜や室内・屋外の気温差に対応できるよう羽織りものなどを用意しておくのもおすすめです。