骨粗鬆症治療薬、ビスホスホネート製剤ってどんな薬?

骨粗鬆症は、主に加齢とともに骨が弱ってもろくなって骨折しやすくなる病気です。治療にあたっては、食事や運動療法とともに、薬も用いられるようになってきました。この記事では、骨粗鬆症治療薬のビスホスホネート製剤について、その特徴や種類、使用上の注意点をご紹介します。

ビスホスホネート製剤の特徴

  • 骨が破壊・修復されるサイクルを整える
  • 骨を破壊する細胞の働きを抑えて骨がもろくなるのを防ぐ

骨粗鬆症の治療で積極的に使われていますが、医師の指示通りに正しく服用しないと効果が下がったり、副作用が出やすくなる特徴があります。また、同じビスホスホネート製剤でも、種類によって服用回数が異なったり、食事や他の薬との飲み合わせに制約があるので注意が必要です。

主なビスホスホネート製剤

リセドロン酸ナトリウム(商品名:アクトネル®︎、ベネット®︎)

  • 2.5mg錠:毎日服用
  • 17.5mg錠:週に1回服用
  • 75mg錠:4週に1回服用

アレンドロン酸ナトリウム(商品名:フォサマック®︎、ボナロン®︎)

  • 5mg錠:毎日服用
  • 35mg錠:週に1回服用

ただし、ボナロン®︎には錠剤以外にも、週に1回服用するゼリータイプや、4週に1回静脈注入する点滴用液剤などがあります。

ミノドロン酸(商品名:ボノテオ®︎、リカルボン®︎)

  • 1mg錠:毎日服用
  • 50mg錠:4週に1回服用

イバンドロン酸ナトリウム(商品名:ボンビバ®︎)

  • 注射用液剤1mg:4週に1回静脈注射
  • 100mg錠:4週に1回服用

ゾレドロン酸水和物(リクラスト®︎)

  • 1年に1回、静脈注射での投与が必要な液剤

ビスホスホネート製剤は、服用する頻度・回数により「毎日服用するもの」「週1回服用するもの」「4週に1回服用するもの」があります。同じ有効成分であっても、1回の服用量に含まれる成分量によって、服用回数や頻度が変わります。

ビスホスホネート製剤の副作用

  • 胃部不快感、便秘などの消化器症状
  • 顎の骨の炎症、または壊死

顎の骨に副作用が現れるのはまれですが、念のため、服用中は口の中の痛みや違和感、歯科治療などに注意し、気になることがあれば医師に相談しましょう。

ビスホスホネート製剤服用時の注意点

  • ビスホスホネート製剤は、他の飲食物や薬剤と混ざると効果が弱くなるため、起床後すぐ、胃が空の状態でコップ1杯の軟水の水で噛まずに服用する必要がある

また、ビスホスホネート製剤の効果を正しく得るために、服用後30~60分は以下のような制限があります。

  • 薬との混合を避けるため、服用後30分は飲食物や他の薬剤を摂らない
  • 薬が食道にとどまったり、胃から逆流するのを防ぐため、30分は横にならない(ただし、イバンドロン酸ナトリウム(ボンビバ®︎)の場合は服用後60分)

もし、朝一番に薬を飲み忘れて食事を摂ってしまった場合は、その日は服用せず、翌朝に1回分のみ服用しましょう。また、長期にわたって飲み忘れた場合は、医師または薬剤師に相談してください。

まとめ:ビスホスホネート製剤は、飲み方に注意が必要

  • ビスホスホネート製剤は、骨の細胞が破壊・修復するサイクルを整えるとともに、骨を破壊する細胞の働きを抑えることができる骨粗鬆症治療薬
  • 骨粗鬆症治療に最も効果的な薬剤として積極的に使われているが、きちんと効果を得るためには、飲み方や服用の回数・頻度を守る必要がある
  • 朝一番に服用しないと効果が落ちてしまうなど、面倒な薬ではありますが、うまく生活習慣に取り入れることが大切

医師から薬剤師の方々へコメント

前田 裕斗 先生
国立成育医療研究センター フェロー
前田 裕斗 先生

ビスホスホネート製剤は最も効果が保証された骨粗鬆症の第一選択薬ですが、内服法や重篤な副作用である顎骨壊死について注意が必要です。高齢の方に処方されることが多い薬剤ですから、内服法や副作用についての説明はしっかりと行うようにしましょう。家族がいる場合には家族にも一緒に説明を聞いてもらうのがよいでしょう。