ロキソニン®には内服薬と外用薬がありますが、腰痛のときにはどちらがおすすめなのでしょうか。ロキソニン®以外の薬を選択したほうがよい場合とあわせて解説します。
ロキソニン®は腰痛に効く?
- ロキソニン®は頭痛や関節痛だけでなく、腰痛にも効果がある
- 即効性がある(最短で15分ほどで効果を発揮)ため、急な痛みでつらいときに有効
- ただし持続時間が短く、最長5~7時間程度で効き目が切れるため、慢性的な痛みの緩和には使いにくい
- 連続して使いたい場合、4~6時間程度の間隔をあける必要がある
慢性的な痛みを抑えたい場合は?
- 慢性的な腰痛や重度の腰痛に悩まされている場合、ボルタレン®が有効なことがある
- ボルタレン®には強い抗炎症・鎮痛・鎮静作用があること、即効性はない(20~30分で効果を発揮)反面、持続時間は長い(最大8時間程度)ため、ロキソニン®より高い効果を期待できる
どちらの薬を選ぶべきかは、症状だけでなく、持病や全身状態、他の薬を服用しているかどうかによって変わります。
腰痛のとき、内服薬と外用薬のどちらを勧めればいい?
- どちらを選んでも効き目は変わらないが、確実に痛みを抑えたい場合は内服薬がおすすめ
- ただし、体質やほかの薬との飲み合わせを考慮して、外用薬を選んだほうがよいこともある
- 内服薬と外用薬のデメリット
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- 内服薬:胃腸への負担が大きく、副作用が起こる可能性が高い
- 外用薬:皮膚からすべての成分を吸収しきれなかったり、貼る場所がずれると、期待した効果が得られない可能性がある
ロキソニン®の副作用は?
- 胃荒れや胃部不快感、腸閉塞など、消化器官への影響が出る可能性が指摘されている
- 長期連用すると薬が効きづらくなる、必要以上に痛みを抑えてしまうことも
どうしても長期間服用しなければならない場合に伝えること
- 食後の服用を徹底する
- 胃腸薬と一緒に服用する
- 2、3日おきに1~2日の休薬日を設ける
まとめ:副作用を伝えて、適切にロキソニン®を利用してもらいましょう
- ロキソニン®は、頭痛や生理痛だけでなく、腰痛にも効果がある
- ただし、薬効の持続時間が短く、服用の間隔をあける必要があるため、慢性的な痛みには向かない
- 長期連用は控えたほうがよいが、避けられない場合は胃の負担を減らす工夫が必要
医師から薬剤師の方々へコメント
山本 康博 先生
ロキソニン®︎は鎮痛効果が高く、さまざまな剤形があります。しかし、胃粘膜傷害や腎機能障害といった副作用にも注意する必要があります。また、優れた鎮痛効果があるからこそ乱用に繋がります。したがって、副作用への注意喚起はとても大切です。