禁酒にはダイエット効果がある? どのくらい禁酒すればいい?

「お酒は太る」とよく言われていますが、それでは禁酒すればダイエット効果は得られるのでしょうか。また、どのくらい禁酒をすれば効果を実感できるのでしょうか。お酒と太ることの関連性も紹介しつつ解説します。

禁酒にはダイエット効果があるって本当?

お酒を習慣的に飲む人が禁酒すると、ダイエット効果が得られるといわれています。以下に、その理由をご紹介します。

食欲をコントロールしやすくなる

  • アルコールは、肝臓で「アセトアルデヒド」に分解される
  • アセトアルデヒドは有毒成分のため、飲酒中、肝臓はこの解毒を優先する
  • しかし、解毒している間に糖質を摂取してしまうと、糖から作られるグリコーゲンを肝臓に貯蔵できなくなる
  • グリコーゲンが肝臓に貯蔵されないと体はエネルギー不足と判断し、血糖値が低い状態が続く
  • その結果、低血糖状態のために空腹感が続き、こってりとしたもの(シメのラーメンなど)を食べてしまう

禁酒すればアルコール分解の必要がないぶん、グリコーゲンを肝臓に貯蔵できるため、正常に食欲をコントロールできます。

脂肪が代謝されるようになる

  • 飲酒中、肝臓はアルコール分解で忙しいため、その分脂肪代謝の動きが鈍くなる。その結果、脂肪が体に蓄積されやすくなる
  • 禁酒すれば、脂肪代謝の動きが正常に戻るようになる

糖質摂取量が減る

  • ビールや日本酒、梅酒、カクテルなどの甘いお酒は糖質量が多いため、お酒に加えてご飯も食べてしまうと太りやすくなる
  • 禁酒すれば食事の糖質量に注意するだけでよいため、ダイエットに成功しやすくなる

味覚が正常になる

  • 飲酒によって味覚が鈍感になりやすく、普段よりも味の濃いものを好むようになる
  • 味の濃い食べ物はカロリーが高いものも多いため、結果的に太りやすくなる
  • お酒を飲まなければ、薄味の料理でも満足できるようになるため、カロリーカットにもなる

1週間の禁酒でダイエット効果はある?

  • 個人差があるものの、禁酒によるダイエット効果を実感できるまでには、最低でも1カ月はかかると思っていたほうがよい
  • 開始から1週間ぐらいで得られる効果は、体重の変化というより「朝スッキリ起きられる」といった体調の変化が中心

まとめ:禁酒だけでのダイエット効果はすぐには得られません。また、生活習慣の見直しも大切です

  • 飲酒の習慣がある人が禁酒をすると、糖質摂取量が減ったり、食欲や味覚が正常になったりするため、ダイエット効果を得やすい
  • ただし、禁酒しても1〜2週間で痩せられるわけではない。根気よく禁酒を続けつつ、普段の食生活や運動量を見直しながらダイエットに取り組むことが成功のカギとなる

医師から薬剤師の方々へコメント

前田 裕斗 先生
国立成育医療研究センター フェロー
前田 裕斗 先生

お酒で太るのは、低血糖状態もさることながら、食欲が増して、糖質や脂質の多い食べ物を食べるためです。みなさんにも、宴会の場で出てきたものをついつい食べ過ぎてしまった、というご経験をお持ちの方も多いと思います。

また、恒常的な飲酒は身体活動性も落とします。最近の研究結果ではお酒を飲む量と将来的な死亡率が関係している、という報告もあります。ダイエットはもとより、体のためにも、お酒はあくまでたまの楽しみに飲む、ぐらいにとどめておきましょう。