秋に気をつけたい「3つのアレルギー」とは?

季節性のアレルギーといえば春の花粉症が有名ですが、実は秋にも花粉症があるのをご存知でしょうか。この記事では、秋の花粉症をはじめ、秋に気をつけたいアレルギーを3つご紹介します。

秋に気をつけたいアレルギー①:花粉症

  • 秋に飛散する主な花粉として、ブタクサやヨモギなどがある
  • いずれも背の低い草で、河原や公園・空き地などに多く生えている
  • ブタクサやヨモギの花粉は小さいため、鼻や目の症状に加えて気管に入って喘息のような症状を引き起こすこともある

アレルギー体質でなくても、アレルゲンを何度も吸い込むことで発症することもあります。このため、散歩やジョギング中に気付かずに吸い込んでしまった結果、突然発症してしまうこともあります。

特に、もともと春の花粉症がある人は別の花粉症を発症しやすいため、日ごろから花粉の多い場所を避ける、マスクをするなど、予防を心がけることが大切です。

秋に気をつけたいアレルギー②:ダニアレルギー

  • ダニアレルギーは、ダニの死がいやフンによって発症する
  • ダニは高温多湿の夏に発生・活動し、秋に死に始めるため、秋にアレルゲンが一気に増える
  • さらに、空気の乾燥によってダニの死がいやフンが乾燥して空中に飛散する
  • 死がいやフンの大きさは約0.01mm程度。ちょっとした風や空気の流れ、衝撃で飛散し、呼吸で体内に入り込んでアレルギー症状を引き起こす

ダニアレルギーの症状

  • 鼻:アレルギー性鼻炎(くしゃみ・鼻水・鼻づまりなど)
  • 目:アレルギー性結膜炎(充血・かゆみなど)
  • 気管支:喘息(咳・呼吸困難など)
  • 皮膚:アトピー性皮膚炎(かゆみ・湿疹など)

秋に気をつけたいアレルギー③:気温差によるアレルギー

  • 医学的には「血管運動性鼻炎」の一種
  • 主に秋から冬にかけて1日の寒暖差が大きい時期や、冷房による急激な温度変化などによって、自律神経が乱れることが原因
  • 血管は寒いと体温が必要異常に下がらないよう縮み、暑いと逆に広がる性質があるが、寒暖差が激しいとその拡縮が追いつかず、自律神経がうまく働かなくなってしまう
  • くしゃみや鼻水・せきなどのアレルギーによく似た症状が出るが、発熱・かゆみ・目の充血などはみられない
  • そのほかの症状として、「イライラなどストレスを感じる」「食欲減退など、胃腸の不調がある」がある

寒暖差アレルギーは女性のほうが発症しやすいのも特徴です。これは、女性は男性より筋肉量が少なく、体内で熱を作りにくいためとされています。このため、カーディガンなど、体温調節しやすい衣服を身に付けたり、ショウガなどの血行を良くする食品を積極的に摂取したりして、体を必要以上に冷やさないようにすることが大切です。

まとめ:秋の3つのアレルギー、花粉症・ダニアレルギー・寒暖差アレルギーに要注意

  • 秋のアレルギーとして、花粉症・ダニアレルギー・寒暖差アレルギーの3つがある
  • 花粉症はブタクサやヨモギなどの草花が中心
  • ダニは夏に活動していたダニが死滅する秋にアレルギー症状があらわれる
  • また、1日の寒暖差が激しいときにもアレルギーによく似た症状があらわれる

医師から薬剤師の方々へコメント

山本 康博 先生
東京大学医学部卒 呼吸器内科医
山本 康博 先生

9月中旬の涼しくなってからやたらとくしゃみがでる、という患者さんは多くいらっしゃいますが、経験的にはブタクサによる花粉症が大半を占めます。ブタクサやダニなどのアレルゲンに対する検査は血液検査で簡単にできますので、毎年同じ季節になると花粉症のような症状が出るという場合は、検査をおすすめしてみるのもよいかもしれません。

また、寒い部屋に入ったり熱いシャワーを浴びたらくしゃみが出るという方は、寒暖差アレルギーの可能性があります。これはアレルギーという名前はついていますが、実際にはいわゆるアレルギーではありません。基本的には気温変化を避けるという生活指導を行うことになります。

アレルギーの問診票に、いつも秋に花粉症症状がでるという方がいらっしゃる場合、これらのことを説明してさしあげると役立つと思います。