インフルエンザの潜伏期間でも、周囲に感染させることはある?

毎年11月ごろから流行り始める「インフルエンザ」ですが、インフルエンザの潜伏期間はどれくらいなのでしょうか。また、潜伏期間中も感染力はあるのでしょうか。

インフルエンザの潜伏期間は?

  • インフルエンザの潜伏期間は、最短で16時間、最長で5日。平均すると1~3日がもっとも多い

潜伏期間が短いのは、ウイルスの増殖速度の速さが関係していると考えられています。インフルエンザウイルスは、1個のウイルスに感染すると8時間後には100個、16時間後には1万個、24時間後には100万個にまで増殖します。この潜伏期間の短さが、地域での急速な流行につながるともいわれています。

潜伏期間でも周囲に感染する?

  • インフルエンザウイルスは、発症の1日前から感染力を持つと言われる
  • また、感染力は発症してから1週間程度は持続する。特に、症状がもっとも重い発症2日目~3日目は、感染力のピーク
  • 解熱後2日(幼児の場合は3日)も感染力がある
  • 熱が下がると体内のウイルスも減少するが、その後もウイルスを排出し続けている

薬で早めに解熱した場合も、体内にはウイルスは残っているので注意してください。また、熱が出なかった場合は、症状がはじまった翌日から7日目までは感染力があると考えておきましょう。

インフルエンザの他人への感染を防ぐには、どんな対策がある?

  • マスクの着用
  • こまめな手洗い・手指消毒
  • ドアノブや電気スイッチなど人の手が触れやすい部位の消毒
  • 室内の加湿(湿度60%以上)
  • こまめな換気
  • 感染者との接触は最小限に

インフルエンザの感染を防ぐには、ウイルスの活性を低下させる環境づくりとともに、飛沫感染や接触感染への対策が必要です。潜伏期間内でも感染を拡げる可能性があるため、しっかり対策しましょう。

インフルエンザ流行中の予防法は?

  • 石けんによる十分な手洗い、アルコールを使用した手指の消毒を徹底する
  • 咳などがあればマスクを着用する
  • 空気が乾燥すると感染しやすくするので、室内では加湿器などを使って適度な湿度(50~60%)を保つ
  • バランスの良い食事、十分な休養など、日頃から体調管理に気をつける

なお、予防接種を受けていても感染することがあります。予防接種を受けていれば感染しても症状が比較的軽くなる反面、目立った症状がないため、外出して感染を拡大させてしまうリスクもあります。インフルエンザの流行期は、普通の風邪と思っても不要不急の外出は控えましょう。

まとめ:潜伏期間から発症後1週間ほどは感染力を持つ。予防と感染防止を心がけよう

  • インフルエンザは潜伏期間中でも感染力がある(発症1日前から)
  • 熱が下がった後も、ウイルスが体内にいる間(1週間程度)は感染力がある
  • 日頃から体調管理に気をつけること、流行期は手洗いや外出時のマスク着用などを徹底し、予防・感染防止を心がける

医師から薬剤師の方々へコメント

前田 裕斗 先生
国立成育医療研究センター フェロー
前田 裕斗 先生

インフルエンザは接触感染です。予防法はとにかくうがい・手洗い・マスクです。日本ではマスクをつけていればOK!と思う方が多いですが、予防にはむしろうがい・手洗いの方が大切です。流行期前にワクチンを打つのは当然として、うがい・手洗いをちゃんと行うようにしましょう。また、もしかしてインフルエンザかも…と思ったら、他の風邪と同じくとにかく安静にすることです。周りにうつさないためにも、無理せず休養を取るように心がけましょう。