骨粗鬆症は、年齢を重ねるにつれて発症リスクが高くなると言われています。この記事では、何歳以降に発症しやすくなるのかや、若いうちから心がけたいポイントをご紹介します。
骨粗鬆症になりやすい年齢は?
- 骨粗鬆症とは、加齢やその他の要因により骨の強度が低下し、骨折しやすくなる症状のこと
- 骨粗鬆症を発症する確率は、個人差があるものの、年齢を重ねるにつれて高くなる(すべての人に発症する訳ではない)
- 自覚症状はあまりないため、女性は50歳以上、男性は70歳以上になったら、定期的に骨密度検査を受けることが推奨される
骨粗鬆症は、男性より女性のほうが発症しやすいです。特に、閉経後の女性のうち、3人に1人は骨粗鬆症を発症していると言われています。その一因として、女性ホルモンが骨の新陳代謝に深く関わっているためではないかと考えられています。
若い世代が骨粗鬆症になる可能性は?
- 骨量は25歳ごろまで徐々に増えるが、それ以降は徐々に減少する
- 25歳を迎える前に喫煙、アルコール摂取、生活習慣病、うつ病、ダイエット、運動不足などで骨量の増加が止まると、骨粗鬆症を発症する可能性が高くなる
骨粗鬆症予防として若い世代が気をつけたいこと
- カルシウムやビタミンDを積極的に摂る
- 運動習慣を身に付ける
- 1日1時間は日光に当たるようにする
- 禁煙する
- 過度な飲酒やダイエットは控える
骨粗鬆症のセルフチェックリスト
- 家族に骨粗鬆症の人がいる
- 飲酒量が多い
- 喫煙している
- 運動習慣がなく、家に閉じこもりがちである
- 月経周期が不規則である
- 糖尿病などの生活習慣病を患っている
- 身長が縮んだ
- 軽い転倒など骨折したことがある
上記の項目に当てはまる方は、骨粗鬆症を発症するリスクが高いと考えられます。該当数が多い場合は、年齢に関係なく、定期的に病院で骨密度などの検査を受けましょう。
まとめ:骨粗鬆症は自覚症状がほとんどないため、気になる方は骨密度検査を受けることが大切です
- 骨粗鬆症は、50歳以上の女性と70歳以上の男性の発症率が高い
- ただし、生活習慣が乱れていると、若い世代でも発症する可能性がある
- 発症リスクが高い年齢に該当する方も、そうでない方も、少しでも気になる兆候がみられたら骨密度検査を受けることが大事
医師から薬剤師の方々へコメント
山本 康博 先生
骨粗鬆症は見つかりにくい病気です。しかし、腰椎や大腿骨の骨折につながる可能性があるため、一度骨折してしまうとその患者さんのADL(Activity of Daily Living:日常生活動作)が著しく低下し、筋力の低下などからさまざまな病気を併発する可能性があるため、正しく診断することが大切です。もしこの記事で紹介した症状に当てはまる、といった相談がありましたら、一度骨粗鬆症について教えてさしあげることが予防のために大切です。