口唇ヘルペスを発症したとき、病院で処方薬をもらうのが理想ですが、病院へ行く時間が取れない方もいます。このような状況を少しでも改善するのに、口唇ヘルペスの市販薬が役立ちます。この記事では、口唇ヘルペスの市販薬の種類とともに、購入時の注意点を解説します。
口唇ヘルペスの市販薬を購入できるのは?
- 口唇ヘルペスの発病には、初めて発症した場合と再発の場合がある
- 初めて発症した場合は市販薬は購入できないため、医師の診察を受けることが必須
- 再発した方で症状が比較的軽い場合、市販薬での治療を選択できる
なお、口唇ヘルペスの市販薬は第一類医薬品のため、薬剤師がいる薬局でのみ購入できます。
口唇ヘルペスに効果のある市販薬は?
アクチビア®軟膏
- 口唇ヘルペスの市販薬で一番有名な軟膏
- アシクロビルが配合されており、ヘルペスウイルスの増殖を抑える効果がある
アラセナS
- 医療用として使われているアラセナ®Aとビダラビンの濃度が同じ
- アクチビア軟膏と並んで人気のある市販薬
ヘルペシアクリーム
- アシクロビルを配合した塗り薬
- アクチビア®軟膏やアラセナSと比べると、使っている方は少数
効果的な塗り方は?
- 1日3〜5回の塗布、発症してから10日間ぐらい塗るのが目安
- 発症してから塗り始めるまでの期間は、短ければ短いほど効果が期待できる
- かさぶたになるまで塗り続ける
- 使用上の注意
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- 唇のまわりにかゆみや違和感などが生じたら、早めに塗る
- 塗る前に手を洗う
- 食後に薬を塗るときは、口のまわりを洗うなどして清潔にする
なお、ヘルペスウイルスは接触感染で拡がります。患部を手で触らないことや、タオルや食べ物などを家族と共有しないなど、周囲の人への感染を防ぐ配慮も心がけましょう。
性器ヘルペスにも使える?
- 性器ヘルペスの治療に、口唇ヘルペスの市販薬を使ってはいけない
- 性器ヘルペスの抗ウイルス薬は、医師の処方がなければ購入できない
口唇ヘルペスの市販薬は、あくまで口唇ヘルペスを治すためのものです。「同じヘルペスだから」といって、安易に口唇ヘルペスの薬を使わせないようにしましょう。
まとめ: 口唇ヘルペスの市販薬は再発のみ。初めて発症した方には医療機関の受診を促しましょう
- 口唇ヘルペスの市販薬は第一類医薬品のため、薬剤師がいる薬局やドラッグストアでしか購入できない
- 購入できるのは過去に口唇ヘルペスを発症したことがある方のみ
医師から薬剤師の方々へコメント
前田 裕斗 先生
口唇ヘルペスを初めて発症した場合、高熱などの全身症状がみられます。このような場合、内服薬を併用して治療する必要があり、軟膏だけでは治療できません。また、軟膏での治療を行うのは再発の場合のみです。