心臓の病気で処方される「硝酸薬」の働きは?

硝酸薬は心臓に異常がみられたときに服用する薬で、一般的にはニトログリセリンが知られています。この記事では、ニトログリセリンを始めとする硝酸薬の働きや種類、副作用について解説します。

硝酸薬ってどんな薬?

  • 硝酸薬は、冠動脈などの血管を広げて血流量を増やし、全身の血の巡りをよくして心臓の負担を軽くする薬
  • 狭心症などの発作を予防する薬と、発作時の治療薬がある
  • そのほか、心筋梗塞で使用することもある

主な硝酸薬は?

一硝酸イソソルビド(商品名:アイトロール®︎)
  • 肝臓の代謝を受けにくい
硝酸イソソルビド(商品名:ニトロール®︎、フランドル®︎)
  • 錠剤、スプレー、カプセルタイプがある。剤形によって使用目的が変わる
ニトログリセリン(商品名:ニトロペン®︎、ミオコール®︎)
  • 発作が起きたときに舌の下に入れる薬。ニトロペン®︎は錠剤、ミオコール®︎はスプレー剤

硝酸薬の使用上の注意点は?

  • 循環器症状としてめまい、ふらつき、動悸などが、精神神経系症状として頭痛や脱力感などの症状があらわれることがある
  • 頭の血管が拡張したことで起こる頭痛やめまい、熱っぽさは、飲み始めにあらわれるが、次第に慣れていく場合が大半
  • アルコールを摂取すると硝酸薬の血管拡張作用が増強され、血圧低下などの症状があらわれることがある
  • バイアグラ®︎やレビトラ®︎(いずれも男性用の性的不能治療薬です)と一緒に服用すると、生命に関わる血圧低下がおこる場合があるため、絶対に避ける

まとめ:硝酸薬は、狭心症などの発作を止めたり、予防するために用います

  • 硝酸薬は、冠動脈などの血管を広げ心臓の負担を軽くすることで症状を改善する薬
  • 狭心症などの治療に用いられる
  • カプセル錠や舌下錠などの内服薬、注射薬や貼り薬などが使われる
  • バイアグラ®︎やレビトラ®️とは絶対に一緒に服用してはいけない。また、飲酒時も注意が必要

医師から薬剤師の方々へコメント

山本 康博 先生
東京大学医学部卒 呼吸器内科医
山本 康博 先生

硝酸薬は心疾患に対して確立された効果があり、さまざまな剤形がある必須の薬剤ですが、副作用に細心の注意が必要です。特に貼付薬のフランドル®︎テープなどは、「内服されている薬はなんですか」と質問した際に見逃される可能性があり、追加処方の降圧薬などの使用によって血圧が下がりすぎる危険があります。

また、少し前に併用禁忌の薬剤であるバイアグラと併用してショック状態に至った症例がありました。特にバイアグラやレビトラといった薬剤は、場合によっては個人輸入をされている方もおり、薬局での指導をされていないことが多いです。ちょっとお伝えしづらいことではあるのですが、硝酸薬を処方された方には書面の説明でも良いので、一言伝えておくと安心です。

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