天候や体調の変化で頭痛が起きたときに服用する頭痛薬。頭痛薬を飲むタイミングは、実は頭痛の種類によって変わります。この記事では、頭痛の種類ごとに、頭痛薬を飲むべき適切なタイミングと服用上の注意点を解説します。
緊張型頭痛の薬を飲むタイミングは?
- 痛みを感じてからすぐ飲むと症状を軽減できる
緊張型頭痛は、視神経や肩・首の筋肉の緊張から来る血流の悪化、神経の圧迫が原因で起こります。ストレッチや軽い運動、入浴で症状が改善する場合、緊張型頭痛の可能性が高いです。
片頭痛の薬を飲むタイミングは?
- いったん症状が出ると症状が治まるまで薬を服用できなくなるため、頭痛の兆候を感じたらすぐに服用する
片頭痛は、何らかの原因で頭部・頸部の血管が拡張したために起こる頭痛です。頭痛に加え、吐き気や異常な空腹感、体のむくみ、肩こり、あくび、トイレの回数が減るといった症状を伴うのが特徴です。
頭痛薬の飲みすぎに要注意!
- 決められた用法・用量を超えたり、痛みが続くからと毎日のように頭痛薬を服用していると、薬物乱用頭痛を引き起こすことがある
薬物乱用頭痛の症状
- 薬を飲み始める前よりも強い頭痛が慢性的に起こる
- 頭痛以外に発汗、吐き気、不眠、ふるえ、不安感、頻脈などの症状が現れる
大量の頭痛薬の服用を長期間服用し続けると、腎機能に影響が及ぶ恐れもあります。
まとめ:緊張型頭痛なら症状が出てから、片頭痛なら症状が出る前に服用しましょう
- 緊張型頭痛は痛みが出てからすぐに服用する
- 片頭痛の場合は、症状が出そうだと感じたときに服用する
- 頭痛薬の飲みすぎによる薬物乱用頭痛も要注意
医師から薬剤師の方々へコメント
前田 裕斗 先生
頭痛薬は頭痛が来る前に飲むか、症状が出てから出来るだけ早くに飲むのが基本です。また、内服するにあたっては、用法・用量を守って使用することが最も大事です。
痛みがなかなか治らないとより多くの薬を使いたくなりますが、薬を多く使えば腎機能や肝機能障害など副作用が生じる可能性も高くなります。それに、痛みが強く薬を飲んでもなかなか治らない場合は、診断を見直す必要があるかもしれません。薬をたくさん飲んで抑え込もうとしている様子がみられたら、もう一度病院で診てもらうよう声をかけてみてください。