真夏の暑い時期だけでなく、涼しくなり始めてからだるさや食欲不振といった「体がバテる」症状に悩まされたことはありませんか。この記事では、秋に体がバテてしまう症状(秋バテ)について、原因や予防のヒントを解説します。
「秋バテ」とは
- 夏の間に生じた自律神経の乱れや血行不良が、初秋になってから夏の疲れとして現れて体調を崩すこと
秋バテの症状
- 慢性的に肩コリや頭痛があり、頭がぼーっとする
- 体がいつもだるくて、すぐに疲れてしまう
- 不眠気味でなかなか眠れず、朝もすっきりと起きられない
- 胸焼けや胃もたれがあり、食欲があまりない
- めまいや立ちくらみがある
秋バテを招く2つの原因
① 夏の間にたまった疲れ
- 冷たいものばかり摂取していたため、胃腸の疲れや血行不良があらわれる
- 日焼けによって免疫システムに異常が起こって疲労感が強くなる
② 気候の変化
- 台風が多く気圧が乱れ、雨も多くなるため頭痛・肩こり・めまいを起こしやすい
- 気温の乱高下も激しいため、体温調節が難しくなって疲れがたまる
秋バテを予防するには
- お風呂はシャワーだけで済ませず、できれば毎日38~40度くらいのお湯に入浴する
- 散歩やサイクリング、ウォーキングなどの軽い運動を1日30分くらい行う
- ストールや薄手の上着を使ってうまく体温調節をする
- 冷たい飲食物を控え、温かい飲食物を摂る
- 自律神経を整える働きがあるビタミンB1を多く含む食べ物(豚肉、納豆など)を積極的に摂る
- 免疫機能を高める働きのある食べ物(かぼちゃ、さつまいも、じゃがいもなど)を積極的に摂る
- 深呼吸を習慣づけて心身をリラックスさせる
ストレスや冷えは、自律神経の乱れと血行不良を招きます。入浴や運動は体を温め、心身をリラックスさせる作用があるため、自律神経の調整と血行促進に非常に効果的です。
まとめ:夏の疲れと秋への季節変化から体調を崩すのが秋バテです
- 夏の疲れがたまって秋に体調を崩してしまうと秋バテになる
- 秋バテの主な原因として、自律神経の働きと結構の乱れがある
- 日常生活を見直し、日ごろから秋バテを予防・改善することが大切
医師から薬剤師の方々へコメント
山本 康博 先生
五月病、夏バテ、秋バテなど、日本には1年を通して体の不調をあらわす言葉がありますが、本質的には季節の変わり目に起こる気温の変化にうまく順応できていないことが原因と考えられています。ですので、夏に冷房をかけすぎるなど、自律神経に負担をかける行為をできるだけ控えるのが本質的な対処となります。