二日酔いになると、翌朝に頭痛や胃のむかつき、脱水症状といった不快感に襲われます。二度とつらい思いをしないために、自分でできる予防策はあるのでしょうか。この記事では、二日酔いの原因や対策を中心に解説します。
二日酔いの原因
- 二日酔いは、アセトアルデヒドが体内に残ると発症する
- アルコールの分解と代謝に必要な栄養素が不足すると、肝臓の解毒作用が低下してアセトアルデヒドが残ってしまう
肝臓がアルコールを分解・代謝するには、大量の水分と糖質、ビタミン類、タンパク質などが必要です。しかし、分解・代謝に必要な栄養成分が不足していると肝臓への負担が大きくなり、解毒作用が低下して二日酔いの症状があらわれます。
効果的な二日酔い対策
1. 飲酒前に肝機能を高めるものを摂取する
- ウコンやタウリンを含む栄養ドリンクやサプリメント、タンパク質を含む牛乳などがおすすめ
- 服用する場合は、指定された用法・用量を守ってもらう
- 栄養ドリンクを摂取する場合は、カフェインの量にも注意してもらう
2. おつまみの選び方を工夫する
- おつまみは二日酔い予防につながる栄養素(タウリン、ビタミンCなど)を含む食べ物を選ぶ
- タウリンを豊富に含む食べ物
-
- ブリ、サバなど、血合いのある魚の刺身や煮つけ、焼き物
- イカやタコ、エビなどの炒め物、揚げ物
- 牡蠣やホタテ貝の焼き物、揚げ物
- しじみの味噌汁
- 肝機能やアルコールの分解を促す食べ物
-
- 梅を使った料理(梅干しや梅和えなど)
- ゴマを使った料理(ゴマ豆腐や胡麻和えなど)
- アルコール分解に必要なビタミンCが豊富な食べ物
-
- じゃがいも料理(フライドポテトや肉じゃがなど)
- 枝豆
3. こまめに水分補給する
- アルコールの分解・代謝には大量の水分が必要
- 二日酔いによる頭痛は脱水症状が原因
- 飲みすぎたと思ったら、スポーツドリンクや水を飲む
4. お腹をあたためる
- 東洋医学では、お腹をあたためると肝機能が高まると考えられている
- 使い捨てカイロなどで肝臓のあたりを温めると、二日酔い予防の効果を期待できる
5. 適量を心がける
- 二日酔いは、一晩で代謝しきれないほどアルコールを摂取することが原因
- 自分にとっての適量を知り、上限を超えないよう飲むことが最も効果的な二日酔い予防になる
しじみが二日酔いに効くのはなぜ?
- しじみには肝機能を助ける成分(アミノ酸)が豊富に含まれるため
しじみに含まれる成分
- タウリン(肝臓の働きを助ける)
- メチオニン(肝臓の働きを助ける)
- オルニチン(肝臓の回復を促す)
- アラニン(アセトアルデヒドの血中濃度を下げる)
- グルタミン(アセトアルデヒドの分解を助ける)
まとめ:二日酔いを防ぐ一番の方法は、適量を心がけることです
- 二日酔いの原因のひとつにアセトアルデヒドの蓄積がある
- 飲酒前に肝機能を助ける成分(タウリン、オルニチンなど)を飲むと、二日酔いをある程度防ぐことが期待できる
- 自分自身の適量を知り、酒量をコントロールすることも大事
医師から薬剤師の方々へコメント
山本 康博 先生
二日酔いの原因のひとつに、脱水やアセトアルデヒドの分解が間に合わないことが挙げられます。記事にあるように、肝機能のサポートをするサプリメントなどを摂取することや、脱水を防ぐために水分摂取をしていただくことはいい方法です。水分摂取をするときは、通常の水ではなく、経口補水液を飲むようにしましょう。